この記事では、PCを使ってOutlookでメールを見る時に、片手で既読→次のメールへ移動する方法を紹介します。
- OutlookのVBAマクロの紹介
- 左手ショートカットで片手でメール操作する方法
- 片手でご飯を食べながらもう一方でメール操作をしたい方へ
- OutlookのVBAに触れてみたい方へ
テレワークが増え、家でおにぎりやパンを食べながらもパソコンで作業するという方が増えていると思います。
片手でできる作業の代表格といえば、メールチェック。
大企業になればなるほど、セキュリティの面でスマホとPCメールが連動できない場合が増える傾向です。
PCとスマホが連携できていれば、スマホで片手(左手)でサクッとメールチェックできるのに~
という悩みから生み出された方法になります。
片手でメールを既読→次のメールに移動する方法①
”プレビューしたら既読” 設定+マウスを使う
これは簡単ですね!右利きなら右手でマウスを操作し、メールにカーソルを合わせれば既読になります。
次のメールはマウス移動+クリックします。
”プレビューしたら既読” の設定は下の①~③です。
- ファイル – オプション – 詳細設定を選択
- Outlook ウィンドウ部の閲覧ウィンドウをクリック
- 『閲覧ウインドウでの表示が終わったら開封済にする』にチェックを入れる
マウスのかわりに、キーボードの矢印キーを使ってもよいです。
ここで問題点が!!
自動で既読になってしまうので、後回しにして未読メールのみを見直す場合、見落としてしまうのです。
見落とさないようフラグを付けてもいいですけど、スピーディーではなくなってしまいますよね。
そこで今回のテクの出番です。
片手でメールを既読→次のメールに移動する方法②
先ほどの『閲覧ウインドウでの表示が終わったら開封済にする』にチェックを外しておきます
(1) ”Ctrl+Q:選択メールを既読”のシートカット
(2) 下矢印キーで次のメールへ移動
この(1)(2)の操作のVBAマクロを作成し、クイックアクセスツールバーに登録してショートカット化する。
単純な思い付きですが、それが大事ですね!!
方法
■Alt+F11 でVBAを起動する
■標準モジュールを挿入する
'『mouse event』コマンドを簡略がする為の宣言
' 先頭に入れておく
Declare PtrSafe Function SetCursorPos Lib "user32" (ByVal x As Long, ByVal y As Long) As Long
Declare PtrSafe Sub mouse_event Lib "user32" ( _ ByVal dwFlags As Long, _ Optional ByVal dx As Long = 0, _ Optional ByVal dy As Long = 0, _ Optional ByVal dwDate As Long = 0, _ Optional ByVal dwExtraInfo As Long = 0 _
)
Sub read() SendKeys ("^(q)") SendKeys ("{DOWN}")
End Sub
Sub down() SendKeys ("{DOWN}")
End Sub
Sub up() SendKeys ("{UP}")
End Sub
Sub left() SendKeys ("{LEFT}")
End Sub
Sub leftwindow() SetCursorPos 70, 280 '座標を設定。350はX軸(横方向) 270はY軸(縦方向) mouse_event 2 mouse_event 4 '左クリックの動作(2で押し込み、4で離す) SendKeys ("{ENTER}")
End Sub
保存してVBAを閉じる
※Excelとは違い、これでVBAを使う準備ができます
クイックアクセスツールバーにマクロを登録します
①ファイル – オプション – クイックアクセスツールバーを選択
②コマンドの種類を『マクロ』にする。
③登録したいマクロを『追加』する。 ※今回の目玉マクロは”read”です。
[/tl]
クイックアクセスの好きな場所にマクロを登録します
※お薦めは、下記です。
Alt+1 ⇒ read(既読にして下へ移動)
Alt+2 ⇒ down(↓キー同等:下へ移動)
Alt+3 ⇒ up(↑キー同等:上へ移動)
Alt+4 ⇒ left(←キー同等:スレッド表示の時に畳める)
Alt+5 ⇒ leftwindow(プレビューウィンドウからリストウィンドウにカーソルを戻す)
[/tl]
これで、片手のみで自分の意志で既読→次のメールに移動することができる様になりました。
[ad05]コード解説
VBAコードの解説です。
Sub read() SendKeys ("^(q)") SendKeys ("{DOWN}")
End Sub
この部分は、この様な意味になります。
– readというマクロは
– Ctrl+Q(q) をした後に、↓キーを押す
『SendKeys』は一番前のWindow(この場合はOutlook)のソフトにキーボード操作を与えるコマンドです。
SendKeys (“〇〇”)の形で表され、^=ctrlの事で、^(q)はctrlと同時にqを押す=Ctrl+Q=既読ショートカットを押す。
という意味になります。{DOWN}は↓キーの事です。
Sub down() SendKeys ("{DOWN}")
End Sub
Sub up() SendKeys ("{UP}")
End Sub
Sub left() SendKeys ("{LEFT}")
End Sub
こちらは矢印キーを左手で操作する為だけの記述ですね。
そして、次が肝になります。
『Declare~』の部分を入れておくことで、マウス操作のコマンドを数字だけの簡略化ができる様になります。
'『mouse event』コマンドを簡略がする為の宣言
' 先頭に入れておく
Declare PtrSafe Function SetCursorPos Lib "user32" (ByVal x As Long, ByVal y As Long) As Long
Declare PtrSafe Sub mouse_event Lib "user32" ( _ ByVal dwFlags As Long, _ Optional ByVal dx As Long = 0, _ Optional ByVal dy As Long = 0, _ Optional ByVal dwDate As Long = 0, _ Optional ByVal dwExtraInfo As Long = 0 _
)
Sub leftwindow() SetCursorPos 70, 280 mouse_event 2 mouse_event 4 SendKeys ("{ENTER}")
End Sub
『SetCursorPos』はPC画面に割り当てられた位置に、マウスポインターを持ってくるコマンドです。
『mouse event』はマウスの動作です。
■ 2 ⇒ 左クリックの押し込み
■ 4 ⇒ 左クリックの押し込みを離す
■ 8 ⇒ 右クリックの押し込み
■ 10 ⇒ 右クリックの押し込みを離す
前半の『Declare~』を入れておかないと、『mouse event』のコマンドが複雑になります。
このマウス操作はExcelでもPower pointでも応用できるので、記憶の片隅に置いておいて損はないです。
まずは使ってみてください!おりんパパがこの配置をお薦めしている理由もわかってくると思います。
Alt+1 ⇒ read(既読にして下へ移動)
Alt+2 ⇒ down(↓キー同等:下へ移動)
Alt+3 ⇒ up(↑キー同等:上へ移動)
Alt+4 ⇒ left(←キー同等:スレッド表示の時に畳める)
Alt+5 ⇒ leftwindow(プレビューウィンドウからリストウィンドウにカーソルを戻す)
最後まで見て頂き、ありがとうございました。
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