Excel:sin、cosで座標を取得してグラフ機能で円形を書いてみる

Excelグラフで円サムネ

この記事が参考になる方
  • Excelのグラフ機能で円形やトラック形を書きたい(エンジニアの方にたまにいる?
  • Excelのsin関数、cos関数をうまく使いたい
  • Excelで円弧の座標を取得したい方
  • ラジアンと°について思い出したい方

エンジニアの方にはたまにいるかもしれない

「Excelのグラフ機能で円形やトラック形、R付きの長方形を書きたい」

という要望。それに応えるための記事になります。

実現するには、円弧の座標を指定する必要があり、sin関数とcos関数を利用します。

Excelの三角関数は、デフォルトは°指定ではなくラジアン指定になるので、°とラジアンの関係の復習にもなると思います。

おりんパパ
おりんパパ

大昔の復習ですな


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目次~Excelグラフで円を書くには~

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°(度)とラジアンってなんだっけ?

ともに角度を示すものでしたよね。

円は360°で一周となりますが、ラジアンは2π rad(パイ:円周率)で一周となります。

180°で半周、ラジアンはπ radで半周となります。


ラジアンはローマ字ではradianと書き、半径であるradiusと関係があります。

1ラジアンは、円弧の長さが半径と同じ長さと定義されています。

wikiより
wikipediaより引用


sin関数とcos関数で座標を取得

準備

Excelのグラフ機能で円を書くには、座標を設定する必要があります。

角度rad は
・180°で π = PI()
・360°で 2π = 2*PI()

と先ほどのセクションで述べました。

ということは、例えば15°刻みで円を描く場合は、
・半周では180°÷ 15°=12分割になるので
・座標No.1のラジアンは1 ÷ 12 × PI() となる
・座標No.2のラジアンは2 ÷ 12 × PI() となり
・座標No.12のラジアンは12 ÷ 12 × PI() = π(=180°)

・座標No.24のラジアンは24 ÷ 12 × PI() = 2π(=360°)

となります。

おりんパパ
おりんパパ

円を描くには座標刻みの細かさで、座標No.が多くなるため、お薦めは15°刻みくらいです。

下図は、15°刻み / 30°刻み / 45°刻み にしたものですが、刻みが少ないと開始点付近がいびつになります。

分割が少ないと


まずは座標のシートを作ります。

・円の半径、角度の刻み欄を作る
・半円を何分割するかの計算欄を作る(ラジアンの計算に必要)
・座標No. / X座標 / Y座標 / rad / 度 の欄を作る

計算式1

図のように計算式を入れておくと、刻み角度が変わると自動で計算されます。

↓計算結果↓

計算後
数式表示のオンオフは


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sin/cos補足

準備が終わったら、X座標とY座標を取得していきます。

Excelのsin関数、cos関数

sin(角度)の形式ですが、角度はラジアンで代入する必要があります。

半径をR、座標No.1(X1、Y1)を使って形成される三角形が下図です。

円の図

角度の横の長辺が斜辺、短辺が隣辺、対角の辺が対辺でしたよね!

ここでは斜辺がR、隣辺がw、対辺がhになっていますので、
・sin(rad)=斜辺 ぶんの 対辺 = h / R となり、
・cos(rad)=斜辺 ぶんの 隣辺 = w / R となります。

よって、X1の座標はX0から{Rーw}を引くので下図となります。

cos式

また、Y1の座標はY0からhを引くので下図となります。

sin式


K列のラジアンを使って数式にするとこうなります。

xy設定


今回はここで一旦グラフを挿入します。

グラフ機能で円を書く

ツールバーの挿入グラフ散布図 平滑線のものを選択

散布図
XとYを指定したい時は

散布図を使います

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グラフを右クリックしてデータの選択

データソースに余計なものがある場合は全て削除し、追加

系列名、X軸、Y軸のセルを選択します。

グラフ元データ


グラフを整えます。
■グラフの範囲
■目盛間隔
■正方形のマス目になる様に外枠調整
■目盛の表示形式

整え中

X座標とY座標の数式を下へコピーしていきます。

一気にやるのもいいけど、ひとつずつコピーしてもおもろいです。

円途中2
円途中3
円途中4


開始点を変更すれば動くし、

開始点の設定
中心変更

半径を変更すればサイズが変わる

半径変更


一連の作業を動画にしてみました。(画質が悪いですねぇ。。。)

次回、このテクを応用してトラック形状や4R付き長方形の座標設定も紹介したいと思います。


おまけ

 

Excelテク集の目次は下の通り
(下のリンクから各項目に直接アクセスできます)

時短や快適さアップのテクニックが多くあります!!


最後まで見ていただき、ありがとうございました。


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